- 電鋳[でんちゅう]
- 投稿日:2023年11月14日
電鋳とは
電気メッキによる複製技術
電気分解した金属イオンを原型の表面へ電着させて、原型を精密に複製する鋳造技術のことを電鋳[でんちゅう](=電気鋳造)といいます。原理的には電気によるメッキ加工と同じ方法ですが、メッキはコーティングする技術で、電鋳は金属製品の製造もしくは複製技術になります。これは、電着層の厚さと剥離の有無によって区別されています。
製造法としては、電解浴槽の中で電着させる金属を+(プラス)、原型を-(マイナス)にして直流電流を流します。そうすると原型の表面に金属が付着。この付着した金属を剥がしたものが製品になります。電鋳では、極めて薄い製品から数センチ以上の厚い製品まで、簡単に作ることができます。
木目や和紙などの質感もコピー
電鋳は型に金属を流し込んで作る鋳物に比べて、熱収縮や気泡などの影響がなく、表面の再現精度がとても優れています。肉眼で見る限りでは、木目や和紙、布地などの質感も、そっくりそのままに見えるほどのレベルです。また、厚みを薄くして、軽い製品を作ることができる点も魅力になっています。
使われている表彰品
数ある鋳造技術の中でも群を抜いた精度を誇る「電鋳」。表彰品では、精巧な金属レリーフのついた表彰楯やトロフィーなどで使われています。電鋳製品は、ほかの製法のものとは比べものにならないほどの美しい仕上がりなので、美術工芸品としても飾り映えがします。高級感のある表彰品をお探しの方は、一度ご覧になられてはいかがでしょうか。