多くを語る巨大なダイヤモンド|トロフィー生活 |トロフィー博物館

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多くを語る巨大なダイヤモンド
投稿日:2015年09月08日

28[ダイヤモンドトロフィー]

陸上界最高レベルのトロフィー


世界陸上2015北京が終わった。連日テレビ放映があったので、スポーツに疎い私にも、世界中の人が注目している陸上競技だということはわかった。100メートルを9秒台で走るなんて、どれだけ速いんだ!? 私なんて、もしかしたら4分の1の距離の25メートルでも9秒は怪しい……。なんて、どうでもいいことを考えつつ、表彰品業界にいる身としては、どんなメダルやトロフィーをもらっているのかが、この頃とても気になる。そこで陸上競技のトロフィーについて調べてみたら、大きなダイヤモンドが印象的なトロフィーがあった! どうやら世界陸上やオリンピックと並んで、陸上界の世界最高峰に位置づけられているダイヤモンドリーグのトロフィーらしい。世界陸上じゃないじゃん! なんて、おっしゃらずに、今年のダイヤモンドリーグ最終戦ブリュッセル大会が9月12日(土)未明に開催されるので、今回はこのゴージャスなダイヤモンドトロフィーについて鑑賞しよう。

トラック&フィールドのワールドツアー


ダイヤモンドリーグはIAAF(国際陸上競技連盟:陸上競技の国際的な統括団体。競技規則の整備、加盟団体の統括、世界的な競技大会の運営を担う)が主催する、陸上トラック&フィールド最高峰のワールドツアー。毎年行われ、今年は5月開催のドーハ大会を皮切りに世界各地を転戦し、9月開催のブリュッセル大会まで全14大会が行われる。競技内容は、男女それぞれ16種目を実施し、各大会10位までの選手に賞金、3位までの選手にはポイントが与えられる仕組みになっている。すべての大会終了後、もっとも多くポイントを獲得した選手がツアーチャンピオンとなり、賞金4万ドル(約480万円)とダイヤモンドトロフィーを手にするというわけだ。

トロフィーらしいトロフィー


ダイヤモンドトロフィーは、高さ35cm、重さ4.8kgで、黒の天然石の台座に、陸上トラックを模した楕円形を3つ組み合わせて支柱にし、頭頂部に大きなブリリアントカットガラスを配した大胆なデザイン。一度、見たら忘れないアピール性、どの大会のトロフィーか歴然とわかるデザインが素晴らしい。トラック&フィールドの頂点というメッセージが単刀直入に表現された、まさにダイヤモンドリーグにふさわしいトロフィーといえる。しかもこのトロフィーは、ダイヤモンドリーグ大会にコンスタントに出場し、かつ、上位に何度も食い込みポイントをとらないともらえない。この年、その種目で一番の、まさにダイヤモンド級の活躍をした選手に与えられる栄誉なのだ。

世界に通用する日本人選手


そもそも出場者はトップ選手に厳選された招待制なので、誰でもエントリーできるわけではない。国別の出場選手数の制限といったものもないため、いくら自国でトップでも、世界基準以上の実力がなければなかなか参加できない厳しい世界。ダイヤモンドリーグが、世界陸上やオリンピックに並んで最高カテゴリーの陸上競技とされ、ものすごくハイレベルな戦いになっている所以である。

日本人選手には狭き門となっているが、今年は、男子100メートルの桐生祥秀選手、男子200メートルの藤光謙司選手に招待状が届いた。残念ながら、桐生選手は怪我のため欠場、藤光選手は出場するも7位という結果。しかし、世界記録保持者や五輪メダリストたちが集まる場に名前が挙がる日本人選手がいるのだと思うと感心する。知名度が低いアジア選手の出場は難しいのが現状らしいが、東京オリンピック2020も控えていることだし、世界で実力を認められる日本選手が出てくるのを期待したい。

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